2010年02月24日
マルシェ・ジャポンの、その続き


先日書いた「マルシェ・ジャポンへ行く」の記事に、マルシェ・ジャポンなごや統括プロデューサーの栗田さんという方が、コメントを入れて下さった。ココです。
こういう事が起こるから、ブログは面白い。
私は以前、niftyが運営するココログでブログをやっていた。まだ、眞鍋かをりさんも始めていなかった2004年頃で、当時一緒に仕事をしていた外部の会社に勤務するweb担当の若手社員に「面白いし、これから絶対普及します」と言われ、仕事で使えるだろうか?と、試しにやってみて、はまった。
結局はまりすぎて、会社を辞めたくらいにはまったのだから、自分では「こわ~」とも思っているが、きっと私の性格にピタリと合致したのだろうと、良い方に考えている。
ココログで書いていた頃、ブログの中で、新潮社から出版されたある本を買ったことに触れてみた。
するとある日、その本を書いた著者からコメントが入り、その後私はその方と東京で会い、さらにその人は後日、彼が追っていた興味ズバリの仕事をしていた私の叔父を取材する・・・という展開にまでなって、その時もやっぱり「ブログって凄いわぁ」と、思ったものだ。
それで、そのマルシェ・ジャポン。
私の会社員時代の友は、この農林水産省の取り組みについて、先日はとうとう「所感」まで述べたそうだ。
「所感」とは、私が勤務していた会社の朝会や昼会などを利用して行われる、生活の中で発見した様々な気付きを皆の前で発表すると言うものだが、(ココをご参照ください)その場を利用して、彼女なりのマルシェ・ジャポンに対する見解、そして気付きを話したのだと言う。
その友のメールを読み、わかったこと。
マルシェ・ジャポンとは農林水産省が行っている試みだが、実際の運営は、応募の結果選ばれた民間の会社がやっている模様。
だから、友が住む大阪と、ここ名古屋では委託された会社が違うがために宣伝方法も違い、さらに東京ではその運営会社になんと、TBSや森ビルなどが選ばれている時点で、浸透度合いが全然違うことを理解した。
ちなみに、大阪の運営者のひとつは、「マルシェ・ド・大阪テロワール実行委員会」というNPO法人で、これはイコール「大阪市」だと思われ、つまり、友の報告で大阪が盛り上がっていないのは、「やっぱり、大阪市の運営だからだろうか??」などと、分析していた。
いや、わかんないけど。
・・・
「なんだってさ~」
と、私は嬉しそうに友とふたり(いや、違うな。友が単独)で導き出した答えを夫へ報告すると、彼は冷静にこう問うた。
「確定申告、したの?」
「(ギクッ)・・・いえ、まだですぅ~」
「出しておいてと頼んでいた、クリーニングは?」
「ひょっ?」
「なくなりかけていた、シャンプーとリンスは買った?」
「zzz・・・」
あぁ、私、マルシェ・ジャポンなんか調べている暇があれば、やるべき任務が山のようにあるのを忘れていましたわ~。オッホッホ。
では、失礼いたしますぅ~~~
■追記:名古屋で選ばれた民間企業は、日本通運のようですよ。
└http://www.nittsu.co.jp/press/2009/20091203-1.html
2010年02月08日
マルシェ・ジャポンへ行く


2009年秋から、農林水産省がスタートさせた農産直販支援の取り組みのひとつと言う、「マルシェ・ジャポン」へ行ってみた。
現在、全国10数拠点で開催されているらしいが、名古屋での販売は主に3箇所。
ひとつめが、「もちの木広場」というセントラルパーク内。(私はこれがどこを指すのか、とんとわらない)
ふたつめが、久屋大通公園内の 「久屋広場」。ここは名古屋2年生の私でもわかる。この公園には「さっぽろ雪まつり」で有名なテレビ塔と同じタイプの塔がそびえ立ち、その周囲が札幌同様、公園となっている。さらに、公園を取り囲むようにして百貨店や商業ビルなどが立ち並び、広場はさながら都会のオアシス的役目を担っている。
後日記載:↑これは正確な書き方ではなく、どうやら久屋大通り公園内にセントラルパークがあり、
テレビ塔がある近辺をそう呼ぶそうだ。ややこしい・・・
みっつめが、ノリタケカンパニーの工場やカフェ、店舗などを併設した「ノリタケの森」内であり、私たち夫婦はここで開催されたマルシェへ足を運んでみた。
ところで、社会人になる直前の春休み、私は仲が良かった友と2人でイタリアへ卒業旅行をした。
その時参加したツアーメンバーの中に、ノリタケカンパニーの直系の方がいらっしゃり、今から考えれば、ちっとは仲良くして陶器をお手ごろ価格で横流ししてもらえば良かった。今更悔やんでも、当時まだ23歳の女子に、17年後にまさかそのノリタケ製品発祥の土地に住むとは思わなかったので、先見の明がなかったのは致し方ない。
横道にそれた。
それで、そのマルシェ・ジャポン。
まだお試し期間なのか店舗数はそれほど多くはないが、そこは地方を旅行するとよく見かける朝市のような賑わいだった。
愛知県や岐阜県内で野菜を作っている人、パンを作っている人、菓子を作っている人、能登から海産物を売りに来た人、鯖寿司やさんま寿司のような加工品を売りに来た人などが威勢良く、自分が手がけた商品をせっせと客にアピールし、試食をすすめる。
私たちは昼ごはんをすませてから市へ向かったが、万が一まだだとしても、試食だけで結構腹は満たされたのでは?という程、様々なものをすすめられ、口へ運んでみた。
1往復した後、結局購入したもの。
綺麗な黄緑をした採れたての白菜ひとつ、120円。
弾力があっていかにも美味しそうなトマトひとつ、120円。
アジの開き、3枚で300円。
そして、目新しいものとして目をひいた新感覚サラダ1包み、525円。
これは、富有柿と赤カブをつけたイタリアン風味のサラダというか、漬物というか、まさに新感覚の加工野菜で、商品名は「冬限定新商品・ぎふ自慢」。これがまた、びっくりする程美味しくて、帰宅して早速ネットで検索をしてみた。
岐阜県の可児市にある、有限会社・可児フーズ・ラボという会社が作っている「べじっこ倶楽部」という商品のひとつらしく、私たちが買ったもの以外にも、サーモンと玉ねぎを漬けたもの、サラミとカリフラワーを漬けたものなど、アイデア一杯の品揃え。お姉さんの勧めにより、全部試食させてもらったが、どれを食べてもイケていた。
お役所先導というのがちょっと「どうなの?」という気がしないでもないマルシェ・ジャポンだが、とにかくこの新感覚サラダと出会えたのは、私たちにとってラッキーであったのは間違いない。
ということで、次回もまた行こう。(何やかんや言っても結局行くんやん、あんた。)
■マルシェ・ジャポン
└http://www.marche-japon.org/
■ノリタケの森
└http://www.noritake.co.jp/mori/
■可児フーズ・ラボの、べじっこ倶楽部
└http://vegikko.ocnk.net/
2009年11月17日
IKEAが名古屋にやって来る!

本日の中日新聞によると、な、な、なんと。2013年を目処に、東海地方にIKEAが出店を計画しているらしい。
ひょえ~。
ペーテルソン社長(と、いう名前の方なのね・・・)談では、現在、店舗の立地を検討中らしく、「(県内で二番目に人口が多い)豊田市にも近く高速道路のアクセスも便利」として、名古屋市の東側周辺を有力候補地として挙げているらしい。
またまた、ひょえ~。
しかし、「いろいろな土地を実際に見ているが、土地の大きさや形状、大型商業施設が建てられる区域かなど、条件が合わないことが障害となっている」とも。
「『改正まちづくり三法』が2007年に全面施行されて以降、延べ床面積が1万平方メートルを超える大型商業施設の郊外出店の規制が大幅に強化されたため、『良い条件での土地を見つけることが一番の課題』と話し」ているそうだ。
ほっほ~。
私の実家から、車で15分程度の場所に実家がある、同じく名古屋市民の友が、「愛知県(弥富市)に、IKEAの物流センターはあるけれど、出店は望みが薄いよね~」と言っていたが、彼女(と、私も)愛知県を侮りすぎた。
そうだ、そうだ。
ここ愛知には、世界のトヨタ自動車があり、ここから世界に多数の車が輸出されていると思われ、物流面に関しては、実は千葉や大阪、そして神戸よりも、スムーズに行くのかもしれない。しかも、名古屋市民を含む愛知県民は、どうやらスーパーでも百貨店でも、自動車で買い物へ行く人々が多く、IKEAのような商業形態には、適している気がする。
さらに豊田市は、私たち夫婦の見立てではガソリンが安い。
これは夫の勘だが、名古屋港からすぐに豊田市まで、トヨタ自動車のために作られたような高速道路が整備されてあるので、物流コストが安いからではないか?と、つぶやいていた。
え~、あと3年待てば、ここ名古屋でも、IKEAショッピングを楽しめるのか~、ラッキー☆と思ったが。
果たして3年後も、私たちはこの地にいるのか、甚だ疑問である。
何となく、その頃は首都圏にいて、結局「名古屋のIKEA恩恵をこうむることは出来ませんでした・・・」と、歯ぎしりをしているような気がするが、どうだろう。
2009年10月02日
IKEAへ行った

「えっ?今頃IKEA?」と思われるだろうが、私はここへずっと行きたかったのだ。
千葉の船橋に初めてこの店がオープンした頃、東京在住の兄夫婦が「行ってきたよ~」と、買って来たものを見せてくれた。時を同じくして、高校生の時に留学していたアメリカ・オレゴン州の友人宅を訪ねた時、彼女の家のリビングテーブルの上に、IKEAの分厚いカタログが置いてあった。
「最近、アイケアが近所に増えた」と、その友が言った。英語では、「イケア」ではなく、「アイケア」と発音するらしい。
それ以来、私は行きたい心をずっと胸に秘めたまま、名古屋へ引越しをして、その思いは果たされぬままになっていたのだ。
本当は今年の8月に実家へ帰省した時、学生時代の友と行くはずだった。しかしながら、私の健康管理の悪さによる体調不良で、泣く泣くキャンセルをした。
「あぁ~あ~」
そう嘆いていたら、IKEA FAMILY メンバーになっている、大阪出身の名古屋在住の友が、「良かったら、冊子をどうぞ☆」と、メンバーだけに送付されるリーフレットをくれた。
それを眺めていると、もう行きたい意欲を抑えることが出来ず、ついに先日のシルバーウィークを利用して夫と2人、私の実家へ遊びに行った時、その夢(?)を果たした。
父は家で「阪神ー広島」のデーゲームを観なくちゃいけないと言うから、猫とふたり留守番をしてもらい、夫と母を連れ、阪神高速神戸線を(私が)飛ばして、ポートアイランドへ向かった。
神戸線を西へ向けて走っていると、途中で甲子園球場がすぐ左手に見える。
「あぁ、試合の行方は如何に?」と思うが、今日ばかりはIKEAへ行く方が大切だ。
そして、ようやく到着した夢の城。そこは想像通りのだだっ広さで、しかも連休中とあって、身動き取れない程の人・人・人。
レストランでかろうじて席を確保しお腹を満たした後、人ごみの中を押されながら買い物したもの。
夫のゴルフコンペの商品ひとつ。499円の目覚まし時計ひとつ。599円のワイヤーカゴが3つ。ゴミ分別に使おうと思う。
「高速代払ってまで、買うものかね?」と自問自答しつつも、「IKEAへ行きたい」という欲望を満たすと、もうそれで満足した。
そうなのだ。「こんなことをしたかった・・・」と、元・欲望を残したまま生きていると、とんでもないところで、それが現れる。私の持論である、「犯罪・肥満・借金につながらない欲望は、我慢をせずに満たして行く方が、後々よろし」ということで・・・。皆様も、後悔なくお過ごしを。
ウッシッシ。
■IKEA
└http://www.ikea.com/jp/ja/
2009年09月24日
ネットオークション

アメリカに住む、ホストシスターのひとりから、パソコンへメールが届いた。
「従弟の子どもが、誰か日本語を話せる人を探しているらしいのだけれど、あなたを紹介してもいい?」と言う、問い合わせ。
何事かと尋ねると、どうやら大学生になるその子どもが、日本語の中古本を買いたいらしい。ところが、現地で買うと物凄く高く、日本のネットオークションに出品されているものは、詳細がわからないため、助けて欲しいと言う。
「で、何の本が必要なの?」
「 Fami Complete 」
答えを聞いて、私は首をかしげた。
「はっ?ファミ・コンプリート??」
早速、ググッてみると・・・と書きたいところだが、私はYahoo派なので、ヤフってみると、それはファミコンの20年史をまとめた、上下2冊から成る本らしい。しかも、どこを探しても1万円を超えている。
その大学生は、この本を何かの研究対象にするらしく、とにかく出来るだけ安く手に入れたいのだと私に訴えた。
そこで、「あぁ、また自ら用事を増やしてしまった・・」と、自分の安請け合いに軽く後悔しつつ、7年ぶりに、ネットオークションへ参加をした。
過去に一度だけオークションで購入したのは、どうしても観たいバレエ公演のチケットだったが、あれからもう10年近くの時が流れた。光陰矢の如しよねぇ・・・なんて思いながら、落札希望価格を大学生と相談して、入札する。
入札するからには、落札したいと、「タイムリミットまで、残り2日間です」というメッセージを横目で見つつ、日に何度も確認をして、自分がまだ最高入札者だと知る。
残り1分で、横から誰かにかっさらわれたらどうしよう?と思いながら、ネットをチェックして、結局無事1万円以下で落札した。ホッ。
しかし、まだ仕事は沢山残っている。
本が届いた後は、それを梱包し、海外郵便でアメリカへ送り、さらにその大学生から現金回収までしなくちゃいけない。
銀行口座に振り込んでもらうのは、手数料がかなり高いような気がするし、チェックで送ってもらうのが良いのかしら?あるいは、危険かつ違反を承知で、ドルを現ナマのまま封筒に入れてもらい、普通郵便で送ってもらおうかしらん?などと考えるが、よくわからない。
と言う訳で、もしも「海外送金」に便利で、一番手数料が安く手間のかからない方法をご存知の方がいらっしゃったら、是非ともご教授をお願いいたします。以前は、CITI BANK に口座を持っていましたが、数年前に閉じてしまいました。三井住友銀行の普通口座じゃ、お話にならないのかな?(涙)
2009年09月03日
P&Gの、Downy

先日、近くに住む友と一緒にスーパーへ買い物に行った。
私がキョロキョロと辺りを見回していると、その友が、水色のボトルが沢山積まれた棚へと私を手招きした。
「これって、安いと思わない?」
積まれていたものは、P&G製の柔軟剤、「Ultra Downy (ウルトラダウニー)」。日本のP&Gからは発売されていないらしく、ソニープラザなど、輸入品を扱う店で1,000円以上で売られているものが、かなり低めの値段で特売されていると言う。
「ハワイへ行った時、4ドルでこれを見つけて、重いのに持ち帰った位、私、好きなのよねぇ・・・」
綺麗な顔をした友は、ボトルを触りながらウットリした顔で、そう言った。
私は私で、ボトルから蓋を外して鼻を近づけ、「あぁ、この香りだったのか!」と、目からウロコがはがれ落ちた気分で、そのダウニーを眺めた。
アメリカにホームステイしていた時、ホストマザーは週に一度、7日分の洗濯を、朝から夕方までかけてやっていた。それがその家のルールで、その日はいつも家中に何とも言えない甘い香りが漂い、私はそれを吸っては「香り中毒者」のごとく、いい気分に浸っていた。
全く同じものかどうかはわからないが、きっと彼女もこういう柔軟剤を使っていたのだろう。1986年の当時から、アメリカの家では乾燥機が各家庭に、必ずのように備え付けられてあり、洗濯部屋でどんどん乾くタオルやTシャツは、夢心地になるような良い香りで仕上がり、私の部屋にも届けられたものだった。
「私も買うわっ!」
友と並んでレジで清算を済ませた、そのダウニー。
今日も我が家の洗濯物をフワフワかつ甘い香りに仕上げて、私を楽しい外国気分にさせてくれ、そしてホストファミリーへの郷愁へと誘うのだった。
■Downy
└http://www.downy.com/en-US/index.jspx
2009年08月11日
三越でニラを買う

午前中、名古屋駅の近くで用事があったので、朝だと言うのに真昼のような暑さの中、繁華街へ出かけた。
東海地方で起こった地震のせいで新幹線は遅延が続き、名古屋駅改札前は客がごった返して、凄い状態。
「あたしゃ、先に帰省しておいて、ホント良かったわ~」と、その横を涼しい顔してスルスルと通り抜ける。
用事を済ませた後、スターバックスへ寄り、株主優待券を使って、マンゴーフラペチーノのグランデ(2番目に大きなカップ)と、チキンシーザーサラダラップを注文した。
ストローで、マンゴーフラペチーノをズルズルと吸い上げながら、司馬遼太郎さんの『愛蘭土紀行I~街道をゆく~』を読む。
主に、アイルランド人のことを描いた内容なので、リヴァプールで人気さく裂した、ビートルズの話(4人のうち、3人がアイルランド系)や、アメリカで成功した、ジョン・F・ケネディやロナルド・レーガン元大統領の話、そして作家の、ジョナサン・スウィフトやバーナード・ショーの話なんかも出てきて、とても面白い。
しかし、クーラーの良く効いた店内で、グランデのフラペチーノはきつかった。
だんだんと体が微妙に震えだし、半分を吸い上げたところで、音をあげて屋外に席を移し、そこでしばらく、司馬さんがロンドンで暮らした夏目漱石に触れた文章を目で追う。
ようやくフラペチーノ吸い上げ完了に成功した私は、そのままABCマートで靴を物色し、無印良品へ寄ってフレグランスキャンドルを購入し、そして食材を買いに三越の地下へ降りた。
普段、百貨店で食材なんか買わないが、今日はもう駄目だ。
こんなに暑い日に家に戻り、またスーパーへ行くなんて絶対無理・・・とばかりに、買い物カゴをつかんで、そこへレバーとニラを放り込む。夏バテしそうなこういう日こそ、バカボンのパパの主食、「ニラレバ炒め」の登場だ。
その他に、鶏のササミと玉ねぎ1個もカゴへ入れた後、レジへ向かった。
名古屋市内にあるスーパーはエコバッグ持参へ完全移行しているので、袋を忘れた場合は、5円払って購入しなければならない。しかし、百貨店になると、話は別で、私はアンパンマンの作者が文字デザインしたと言う三越の袋に、ニラとレバーとササミと玉ねぎを入れて、地下鉄の駅へと歩き出した。
改札を通り抜けた後、ホームへの階段を下りながら、以前、広告代理店に勤務する男性が、「東京に住む本当のお金持ちは、新宿の伊勢丹でネギを買う」と言っていた話を思い出す。
新宿は、歌舞伎町などのイメージが強いが、実は少し離れるだけで昔ながらのお屋敷が並び、そこに住む階層の人々は、ファッションの頂点に君臨する伊勢丹で、「ネギ」のような日常品を買うのだと言う話であった。
「フムフム。その話を名古屋へ適用させると、三越の袋からニラを飛び出させている私も、エセ金持ちに見えるんちゃうのん?」などとつい、自己陶酔しかけたが、違うのだ。
ここ名古屋で一番ランクが高い百貨店は、やはり「松坂屋」。いくら東京や海外では「三越」の方が格上のような気がしても、名古屋では違うのだ。
ヨシ、次回はきっと、松坂屋で「ネギ」を買うことにしよう、と思いつつ、私は良く冷えた地下鉄のホームに立ち、また司馬遼太郎さんの本を開いた。
2009年03月26日
Kamiya bakery

「カミヤベーカリーは、おすすめ」
そう噂を耳にしたので、私はネットでその店の場所を調べ、プリントアウトした地図を頼りに、独りで平日のお昼少し過ぎに行ってみることにした。そこは、名古屋市千種区にある、東山線の本山駅もしくは、覚王山(かくおうざん)駅から15分程度歩いた所にあるらしい。
風は少しだけ冷たいけれど、日差しは暖かく、何よりも明るく晴れているのが気持ちいい。
テクテクと緩やかな道を歩いていくと、右手と左手には、急な坂に義務付けられているらしい、ポコンポコンと穴の空いたコンクリートで出来た坂が沢山ある。つまり、ここはすり鉢状になっているのだと分かった。
左手には、明治に創立された愛知学院という学校の、レンガで出来た古いキャンパスが見えた。そのさらに奥の小高い丘には、城山八幡宮という神社があり、この地にはもともと、織田信長の父である織田信秀が築城した、末森城という城があったらしい。その後、弟の信行が城主となっていたそうだが、彼が清洲城で信長に殺された後は城主がなく、廃城になっていた跡へ、元々このあたりで信仰されていた複数の神社をこの地へ集めたのだそう。
フム。やっぱり昔の城というのは、神社があるような「気の流れがよし」とされている、いい土地を選ぶものなのねぇ・・・と、昔の人の感覚はDr.コパ以上だと恐れ入った。
話を元に戻す。
それで、そのパン屋さんは店が持つwebのイメージどおり、とってもセンスの良い店構えで、真っ白の店内では焼き手でもあり、売り手でもある男性が、客が選んだパンをひとつひとつ丁寧に包んでいた。今流行りの、パンのセレクトショップというやつだ。
私の前には、「畑仕事を終えてからやってきた」というおばあさんが、2,700円分(!)もパンを買っていたが、彼女が店主と私に語ったところによると、戦争体験者のその方ぐらいの歳の人は、家に食べ物がないと、暗い戦時中を思い出し、恐怖を感じるのだそうだ。
だから、「食べられないかも」と思っても、つい余計に買ってしまって、そして余計に食べてしまい、こんなに太るのよ~と、自分の腹をポンと叩いた。
「間もなく私も死んじゃうでしょ。そうすると、ここのおいしいパンも、もう食べられなくなるのかと思ったら、すごく残念だわ」と、畑仕事のせいで、爪の中に少し残る土を私に見せながら、つぶやいた。
あぁ、いいなって、私は思った。
いや、彼女が死ぬことがいい訳ではない。
もう1人いた客は、いい香りのする、外車に乗ってパンを買いに来たマダムだったのだけれど、そういう人だけではなく、自分で野菜を育ててたくましく生きるような人と、オシャレなマダムが同時に集うパン屋っていいじゃない?と、ちょっと感動したのだ。きっとこんな状態は、東京の青山や、広尾なんかじゃ絶対見られない。
「今日はいい店を教えてもらったなぁ」
私はまたテクテク歩きながら城山八幡宮に上り、名古屋の街を焼き尽くす戦争でも生き残った、昭和初期に建てられたという洋風建築の建物の階段に座り、1分咲きの桜を見上げながら、買ってきたスコーンと、胡桃のパンをガリガリとかじった。時々吹く風は、パンと桜が丸く混ざったような、春の香りがした。
■kamiya bakery
└http://kamiyabakery.com/
2009年02月13日
おばあさん

「お前は、そこしか行かないのか?」そう突っ込まれそうだが、先日、例によってアオキスーパーへ買出しに行った。
店先で、本日のお買い得品リストを眺めて、その横にある花屋を覗いて、さて、「そろそろ戦いに繰り出すか」と、人で込み合う店内へ向かおうとすると、横で90歳は超えているかと思われるおばあさんが今、まさに倒れかけていた。
「えっ?」
一瞬ひるんだ後、慌てて駆け寄って手を掴んではみたものの、その方は店先に置いてあるカゴの前でゴロリンと、仰向けに転がってしまった。
「えっ?えっ?どうしよう」
私が蒼白になって彼女の体を起そうとすると、おばあさんは心なしか笑っている。
「すみません。ちょっと寄りかかろうと思ったもので...」と、店の買い物カゴを入れておくキャスター付きのカートを指差した。どうやら、一休みしようと寄りかかったカートがゴロゴロと動き出し、それと同時におばあさんも転がった様だ。
生憎その時、そこには私しか人がいなかったため、力をふりしぼっておばあさんを起した後、手を引いて休憩所に置かれた椅子のところまで誘導した。
「このスーパーでは、安くていいものを売っているというから、バスに乗って遠くから来たんだけどね、そりゃあなた、遠くてねぇ。すっかり疲れてしまったもんで、一休みしようかと入口のカートに寄りかかったら、転げてしまって。あなたをびっくりさせてしまったね。申し訳なかったねぇ」
髪の毛をうっすらと紫色に染めたおばあさんは、95歳の私の祖母と歳の頃は同じ位だろうか?シワクチャの顔が妙に懐かしく、しばらくそこで世間話をして、別れた。
それにしても、バスに乗ってまでこの年齢の方を呼び込む程の魅力があるアオキスーパーよ、大したもんだアッパレ!と思い、またこのスーパーに対する想いは増したのだけれど、私は先ほどおばあさんを助け起す時に、ふと覚えた違和感をクリアにしようと考えながら、野菜売り場コーナーへ足を向けた。
その違和感とは、倒れた人を起して立たせるのには、想像以上の力がいるという事。
どうみても、150cm程度しか背がないおばあさんは小さくて、軽々と担げそうにも見えた。さらに、剣道部やスキー部に所属していた私は、重い荷物を運ぶことに慣れている。女性にしては比較的背筋力があるのは、会社員の頃毎年行っていた体力測定でも明らかだった。
それなのに、あの小さなおばあさんを助け起すのに、あんなに時間がかかるなんて...と、私は介護現場の人たちの重労働を思った。
「コツはあるんだろうけれど、やっぱり大人の人ひとり起すには、すごい力がいる。言われているように、介護には若い男性の力が必要だと思われ、さらに、少なくとも老人が老人を介護するには無理がないか?」と、これまで情報としてしか頭に入っていなかった事が、初めて実感として自分の中に湧いた気がした。
『徹子の部屋』で、黒柳徹子さんが言っていた。
「最後は、適当にその辺で野たれ死にしてもいいと思っているから、何も死ぬ準備はしていないわね」
それに対して、『おひとりさまの老後』を書かれた、フェミニストの巨匠、上野千鶴子さんは言った。
「みんな、そう言うんですけれどね。結構人間って、そう簡単に死ねないものなのですよ」
ナルホド。
確かに、駅のそばで死んでいる人を見たことはないし、公園のトイレの前でいき倒れている老人を見かけた事もない。最後は誰かのお世話になるのが、この国の今なので、やはりその誰かの代わりに、今はせっせと他人に親切にして、いつか貯まった「親切貯金」で、最後はお世話をしてもらうのだと、心しよう。
アオキスーパーのおばあさんは別れる時、私にこう言った。
「私はもうあまりものを覚えられないのでね、次にここであなたに会っても、たぶん顔を忘れてしまって、挨拶もしないと思いますけどね、どうぞ勘弁してやってね」
私は熱く込み上げてくるものを抑えながら、こう答えた。
「大丈夫。私が覚えておきますから」
それから、あのおばあさんとは、まだ一度も会っていない。
2009年01月20日
アオキスーパーの謎

月曜日の午後一番。
私は先日、友に連れていってもらったアオキスーパーへ、今度は独りで車を運転して行ってみた。
すると、やっぱり駐車待ちの車がズラリと並んでいる。
「一体全体、このスーパー、どうなってるの?」
カートを押しながら、メモした具材をカゴにいれつつ、周囲の人の様子を伺う。
「あ、ゴメン。私、今アオキスーパー。ここって、いつ来ても混んでるわ~」
不意に鳴った携帯電話を取りながら、金髪の若い主婦らしき女性が電話の相手に答えている。
「この鶏肉ブロックってさ~、どーやったら全部使い切れるわけ?」
姉妹か?と思えるほど良くお肥えになった女性二人がその大きい体で、鶏肉コーナーを陣取り、後ろから人がなかなか入れない。
「無理して大きいのを買うから使い切るのに困るねんで。多少割高でも、小さいものを買ったらいいねん」心の中でそう提言しつつ、やっと鶏肉ミンチをゲット。
乾物売り場では、カートを押すと駄々をこねている小さな女の子が、スリムジーンズを履いたママに、怒られている。
「あなたが押すとね、人に怪我をさせるかもしれないでしょ。だからママ、駄目だって言ってるの」
綺麗な言葉使いの女性は、髪の毛もつややかで、「これが、名古屋マダムか?」と、思わせる風貌。
さらにパン売り場の片隅では、ヒソヒソ声の女性が3人。
「△○中学はね、お試験の内容が結構読めないらしいの」
あぁ、娘を中学受験させるママ軍団の戦略会議か...と思いつつ、パンは先日、三越で美味しいハードパンを買ったので、何も買わずにスルー。
会計を済ませた後、外に出ると、まだ駐車待ちの車がズラリとエンジンをかけたまま停まっていて、さらに警備員が5人もいる。
ざっと車を見わたすと、国産車が多いけれど、中にはアルファロメオやフォルクスワーゲンなど、高級スーパーのFrante(フランテ)に駐車していそうなものもあり、ますますわからなくなる。
例えば関西では。
安売りをするスーパー。えっと、例えばが続くが、例えば万代に、アルファロメオを乗り付ける人がいるだろうか...?と考えると。
「あぁ、やっぱり私は、まだまだ名古屋を理解していない」
そう考えながら、買ってきた節分用の豆を玄関にディスプレイするのであった。
■万代
└http://www.mandai-net.co.jp/
2009年01月16日
どんぐりの背比べ

随分昔のことだけれど。
ハイソサエティな女性から、「買い物はいつもどちらでされるの?」と、聞かれた事がある。
「別にここ、という決まりはありませんよ。阪神百貨店で買う事もあるし、西武や三越、近鉄という事もある。あ、少々マイナーですが、京阪百貨店へも行きますねぇ。え?どこの百貨店カードを持っているかって?えーと、一応大丸カードは持っていたなぁ」
そう答えると、その方は少し顔を上げて、こう言った。
「あら、大丸?ふ~ん、そうなんだ。私はね、買い物は阪急と決めているの。阪急以外では買わないのよ」と、断言された。
あ、そう。阪急だけね。確かにあそこの品揃えは凄いわよねぇ。
関西には、「阪急神話」なるものがあって、特に阪急沿線の西宮、夙川、甲陽園、芦屋あたりに住んでいる人は、頑なに阪急百貨店しか行かないという人もいると聞く。
昔から大阪市内の船場で商売をされていた家で育った男性曰く、「あんなとこなぁ、昔はただの田舎やってんで。別荘として家を建てるような田舎」
確かに昔は田舎だっただろうが、今は高級住宅街と化して、さらに買い物は阪急と決めているような人々が住んでいる。
そして、ここ名古屋では。
年配の人ほど、「松坂屋神話」を信じ、進物や引き出物などは必ず松坂屋で購入と、決めているそうだ。
「大丸との合併だって、松坂屋が大丸を買収したと思い込んでいるし、松坂屋が日本一の百貨店だと信じている。東京へ行けば、”え?なに、その百貨店?”って言われるのにさ。笑っちゃうね」と、生まれも育ちも名古屋の男性が言い放った。
しかし、これに同調してはいけない事を、私は知っている。
大阪人気質を思い出せばそんな事は楽に想像できる。自分たちの事は、「大阪人なんてアホやで」とボロクソにけなすのに、他県の人から悪口を言われると、烈火のごとく怒り出す。自虐ネタは構わないが、他人から指摘を受けるのは我慢ならないのだ。
そこで私はこう答えた。
「ははは。まぁ、でも大丸に買収...ではなくて、合併したお蔭で、私の大丸カードが松坂屋でも使えるし、ポイントも貯まるし、便利ですよ~。さらにやっぱり品揃えが良かったし」
満足そうに肯くその男性を尻目に、「きっとこの会話を東京の人が聞けば、”って言うか、大丸も松坂屋も買い物行かないし”って思うんだろうなぁ...」と、つぶやいたのでアリマシタ。
2009年01月14日
名古屋スーパー事情

今日は友に誘われて、安価で新鮮なものを売ると評判の、愛知県内のみで展開する、「アオキスーパー」なるものへ行ってみた。
平日の午前中というのに、パーキングエリアは駐車待ちの車でギッシリ。「え?これって、どういう事?」
名古屋で暮らし始めて3ヶ月。まだまだわからない事の方が多いが、少しだけわかってきた事もある。
まず、東海地方は、イオン(=旧名ジャスコ)の創業の地。そのせいだと思うが、名古屋市内にイトーヨーカ堂はなく、イズミヤも見ない。ダイエーはあるのに、大丸ピーコックや阪急オアシス、さらに関西ではお馴染みの高級スーパー、IKARI(イカリ)もない。
その代わりに、関西にはないDEAN & DELUCAがあって、成城石井、明治屋ストアもある。そして、大丸と合併した松坂屋ストアも、地元だけに沢山ある。
さらに、アオキ、ヤマナカ、バローなど、地元密着のスーパーがあり、加えてFrante(フランテ)という高級スーパーを、ヤマナカが別展開していて、ここの駐車場にはいつもズラリと外車が並んでいる。
流通業界に詳しい兄によると、少なくとも名古屋市内はイオンの「お膝元」のため、イトーヨーカ堂などは参入できないらしい。
だから、大手よりも昔からそこにあるスーパーが元気なのかしらん?
所変われば、店変わる?さらに品変わる?
そうでなくっちゃ、面白くない。
どうか金融業界のように、合併合併で大手が中小を吸収し、メガスーパーなんかができませんように。ガンバレ、アオキスーパー!ガンバレ、中小!!
■アオキスーパー
└http://www.aokisuper.co.jp/index.html


